基礎工事で使用する鉄筋の役割とチェックするポイント
住宅を新築するとき、非常に重要なのが基礎工事です。建物を建て終えてから、基礎工事の内容をチェックすることはできないので、作業中にチェックする必要があります。
一生に一度の家づくりだからこそ、前もって知識を身につけてチェックすることを怠ってはなりません。この記事では、基礎工事での失敗を避けるために、建築のときに確認するべきポイントを紹介します。
基礎工事の役割について
基礎工事とは、地面と建物を繋ぐ場所の基礎の強度を高める工事であり、地盤と建物を繋ぐ働きがあります。
強度の高い基礎を据えれば、垂直に働く力や、地震によって生じる水平な力を建物から地盤に上手に伝達でき、建物の一部だけが沈んで傾いてしまう事故を避けられます。基礎は鉄筋コンクリートで作られます。
基礎工事を行うときには、まず地盤の調査から始まり、地盤の状態や建物の性質によって基礎工事のタイプを決めます。たとえば、地盤が弱いときには、地盤の固い場所にまで杭を打つなどの改良する作業が必要になります。
基礎鉄筋について
鉄筋とは、鉄筋コンクリートの略であり、コンクリートに鋼材を埋め込んで作ります。建築業をしていない人からすれば、丈夫なコンクリートに鉄筋を埋め込む必要があるのか不思議に思うかもしれません。
確かにコンクリートは丈夫です。しかし、コンクリートは圧縮する力には強さを発揮しますが、引っ張られる力に対しては脆いのが難点なのです。そのため、コンクリートの問題を改善するのに鉄筋が重要です。
コンクリートが圧縮する力に強く、引っ張られる力には脆いのに対し、鉄筋は圧縮する力には弱く、引っ張られる力には強いという特徴があります。
そのため、基礎鉄筋を据えることで、コンクリートと鉄筋の両方の利点が生かされるようになります。
基礎鉄筋という単語は建築の現場では頻繁に使われますが、一般的には使用されません。基礎鉄骨という単語から連想されるのは、建物を鉄骨で造る場合と鉄筋コンクリートで造る場合の違いです。
建物の家賃からもわかるように、鉄骨で造るよりも鉄筋コンクリートで造る建物のほうが工事の金額が高くなります。防音性や耐震性、耐火性は鉄筋コンクリートで造るときのほうが高くなります。
ただ、通気性に関しては鉄骨で造るときのほうが良いので、鉄骨で造る建物はカビが生えにくいというメリットがあります。
基礎鉄筋は雨に濡れると劣化するのか
建物の基礎ではコンクリートの中に鉄筋が張り巡らされています。基礎工事をする現場を見た人はわかるかもしれませんが、鉄筋が雨に濡れて錆びが見える場合があります。
錆びた鉄筋をそのまま使っても問題ないのか不安に感じる人もいるでしょう。しかし表面に錆びが発生する程度なら問題ありません。心配なのはコンクリートの中で錆びが生じ、コンクリートが割れるケースです。
しかし、コンクリートの中では鉄筋は錆びません。なぜなら、コンクリートは強アルカリ性だからです。しかし時間が経つと、コンクリートも中性化という現象が始まり、鉄筋の錆びが発生しやすくなります。
万が一錆びがひどくなれば基礎が壊れてしまいますし、錆びが進めば劣化が早まります。そのため、中性化しにくい鉄筋を使うように心がけましょう。
基礎工事とベタ基礎について
ベタ基礎という言葉を、聞いたことがある人もいるかもしれません。ベタ基礎とは、多くの住宅で使われることが多い工法です。ベタ基礎は床下全体にコンクリートを流し、床下にスペースを作る工法です。
ベタ基礎は地震に強いので、地震が多い我が国とは相性の良い工法です。ベタ基礎を行う方法では、コンクリートと一緒に防湿シートを取り付けるので、湿気やシロアリの被害を防いで、建物が長く使えるようになります。
コンクリートを多く使用することになりますが、工事の金額が高くなる心配はありません。新築であれば、数年ほどでコンクリートから水が出るので注意しなければなりません。
基礎工事の流れ
基礎工事のタイプだけではなく、基礎工事の作業の流れについても知っておくと良いでしょう。
地盤を調べる
基礎工事を始める前には地盤を調べなければなりません。地盤を調べることで基礎工事のタイプが決まります。地盤の調査では、建物がどれほどの重量に耐えて、沈まずにいられるかを調べられます。
新築で建てるときには、過去に地盤を調べたことがないかもしれないので、調査をしっかりと行いましょう。安全な住宅を建てるためには必ず必要な作業で、新築だけではなく建て替えをするときにも行います。
施工した業者は引き渡しから10年は保障を行うので、地盤をよく調べる必要があります。地盤が硬ければ、土地や建物に合った基礎工事の準備をしましょう。
地盤が弱いことがわかったときには、地盤を改良する工事が必要になります。地盤改良の工事が終了したら、基礎工事の準備が始まります。
仮設の囲いをする
地盤を調べ基礎工事のタイプが決まれば、建物を建てる部分を明確にするために囲いを作ります。囲いをするときには、縄やビニール紐を用いて、建物の位置に木などを置いて、正確な位置を特定します。
それから、建物を建てる位置を地面に書き、位置や高さを明確にします。基礎コンクリートのように、動かない物体に基準値を示す印を行いましょう。
掘削作業が必要
次の作業はパワーショベルなどの重機を使った掘削作業です。掘削作業では、基礎の底となる地盤まで土を掘り進めます。掘削作業を行うときには、数回に分けてほかの工事と一緒に行います。
土留めや排水などの作業も行われます。基礎工事の作業のなかで最も時間をとる工程です。掘削する過程で配管などが見つかったときには、機械を使わずに手掘りになるので、金額や工事にかかる時間が増えます。
砕石を敷く
掘削作業が終了したら、基礎を配置する地面に砕石を敷きます。砕石とは、細かく砕かれた石のことです。砕石を敷くことで地盤を固めて、建物が沈まないような助けをつくります。
また地盤を固める作業のことを地業と呼び、機械を使って転圧することで、石の密度を高めて地面を固めていきます。作業中に地盤が沈まないように、作業を慎重に行う必要があります。
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