ー基礎工事の種類は?杭基礎と直接基礎の違いや使用シーンを解説ー
一軒家やマンション、病院などさまざまな建物を建設する際に必ずある工程が基礎工事です。実は基礎工事には多種多様な種類があります。これから家を建てる方や建設関係に興味がある方のなかには、下記のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
・基礎工事ってどんな種類があるの?
・どうやって工事するの?
そこで今回は、住宅基礎工事専門会社の「有限会社成蹊技建」が、基礎工事の種類を徹底解説します!この記事で紹介する基礎工事の種類は、下記のとおりです。
・杭基礎
・直接基礎
それぞれの使用シーンも解説します。基礎工事や基礎の種類に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
杭基礎工事
「杭基礎工事」とは、基礎を支えるための杭を地面へ打ち込み、地中奥深くまで基礎を設置する工事のことです。杭基礎は、軟弱な地盤へ建物を立てなければならないケースや、高層ビルなど大きな建物を支える必要があるケースで採用されます。
杭基礎の工法は下記2種類です。
・場所打ち杭工法:杭を挿入する位置で地面を掘り、その中へコンクリートを流し込み現場で杭をつくる方法
・既成杭工法:杭を挿入する位置で地面を掘り、すでに完成されている杭を設置する方法
それぞれの工法にはメリット・デメリットがあるため、必要な基礎や地面の状態に合わせて選ばれます。これから、2つの工法のメリット・デメリット、杭の設置方法を紹介します。
なお杭基礎に関しては、「基礎工事の種類と杭基礎とは?杭基礎の手順をご紹介!」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
場所打ち杭工法
場所打ち杭工法は、現場で直接杭を生成する方法であるため、杭を設置する土地の土質を実際に確認したうえで適切な杭をつくれるメリットがあります。
ただし地盤の掘削に加えて、鉄筋かごの配筋や建て込み、コンクリート打設など複数の工程が必要です。工数がかかるため、コストも大きくなります。
また場所打ち杭工法は、下記2種類の工法に分けられます。
・アースドリル工法:底に歯がある重機で地中の土を掘り起こしながら施工する方法
・オールケーシング工法:筒型の重機の回転力を利用して地盤を切削し、別の重機で内部の土を掘り起こしながら施工する方法
アースドリル工法は、「ドリリングバケット」と呼ばれる底面にいくつもの歯がある重機を使って排土をする点が特徴です。比較的簡単な機械設備で工事ができるため、コストを抑えられるメリットがあります。
一方のオールケーシング工法は、「ケーシングチューブ」と呼ばれる筒型の重機を使って、回転力を利用して地盤を切削し、ケーシングチューブ内に集まった土砂を「ハンマグラブ」で排土する方法です。ハンマグラブを使うため、既存杭が残っているような地盤でも施工できるメリットがあります。
現場の地中埋設物の有無やコストなど総合的に考慮して、適切な方法が選ばれます。
既成杭工法
一方の既成杭工法は杭を事前に作っておく方法であるため、現場の工程を減らせるメリットがあります。ただし運搬できる杭に限界があるため、長い杭や大きな杭が必要な基礎工事では使えない点がデメリットです。
また既成杭工法は、下記3種類の工法に分けられます。
・打ち込み杭工法:専用重機で杭の先端を地面へ打ち込む方法
・埋込み工法:専用重機で土を掘り進めながら挿入する方法
・回転杭工法:らせん状に羽がついた杭を回転させながら埋め込む方法
打ち込み杭工法では地面の奥深くまで硬い杭を打撃する必要があり、長期間振動と騒音が発生します。そのため、近隣住民や地域へ十分な配慮が必要です。
埋込み工法は工事中に泥水が発生し地盤が乱れてしまうデメリットはありますが、打ち込み杭工法と比べて振動と騒音の発生を少なくできるメリットがあります。
回転杭工法は回転力を活用する方法であるため、ほか2つの方法と比べて騒音や振動を抑えられるため騒音の配慮が必要な工事現場でも採用可能です。
それぞれの工法は、周辺環境や工期に合わせて選ばれます。
直接基礎工事
「直接基礎工事」とは、コンクリートで固められた地面の上に基礎を設置する工事です。杭基礎に比べて支えとなる基礎が浅いことから、地盤沈下や液状化現象を起こしにくく硬い地盤がある場所に向いています。
また直接基礎は、下記3種類に分けられます。
・べた基礎:底面全体にコンクリートを流し込んだ基礎
・布基礎:底面の一部がコンクリートでできている基礎
・単独基礎(独立基礎):柱ごとにコンクリートを流し込んでつくる基礎
コンクリートの床からイメージできるように、ベタ基礎は硬いコンクリートで底面を覆うため、ほかの基礎に比べて住宅の耐震性を高くできるメリットがあります。
布基礎はベタ基礎と比べると建物を支える部分が少なくなるため耐震性が低くなるデメリットはありますが、使用するコンクリートが減る分建築にかかる費用を抑えられるのは大きなメリットです。
ベタ基礎と布基礎は、一般的住宅に使われることが多い基礎です。そのため新築を建てる予定の方は、それぞれの基礎の特徴やコストをチェックしておくと良いでしょう。
なおベタ基礎については、「ー基礎工事で用いられるベタ基礎の長所と短所についての紹介ー」を参考にしてください。
一方で単独基礎は、物置やウッドデッキなど住宅以外の構造物に使われる基礎です。またベタ基礎のように全面的にコンクリートを流し込むわけではないため、風通しが良く湿気にくいメリットがあります。
まとめ
基礎工事は大きく2種類に分けられます。
・杭基礎:基礎を支えるための杭を地面へ打ち込み、地中奥深くまで基礎を設置する工事
・直接基礎:コンクリートで固められた地面の上に基礎を設置する工事
杭基礎は、高層ビルや病院など大きな建物を支えるための基礎です。一方で直接基礎は、一般住宅を支えるために使用される傾向にあります。
それぞれの基礎は適切なシーンで採用され、耐震性の高い建物づくりに貢献しています。
「有限会社成蹊技建」は、福岡県糸島市や福岡市を中心に建物の基礎工事を請け負う会社です。これまでに福岡県の一般住宅の基礎をいくつも施工してきました。
基礎の工事に関して豊富なノウハウと経験を有しているため、安定して仕事を請け負えています。
そのため当社の職人として働けば、職人として着実にスキルを得ることが可能です。現在当社では経験の有無に限らず、一緒に働く仲間を募集しています!
建設関係の仕事に興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。もちろん、「基礎の種類をさらに深く知りたい」などのご質問もお待ちしています。
福岡市の住宅基礎工事は有限会社 成蹊技研にお任せ下さい。
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