基礎工事の設計のために行う大事なことと設計後のチェックで大切なこと!
家を建築する際に、まず地盤の上に基礎を作ることから始まっていきます。
どんな地盤なのかによっても基礎工事の種類があります。
地盤を調べて基礎工事のための設計を行うまでのことや設計後のチェックについてあまり知らないこともあるため、詳しくご紹介していきます。
基礎工事の設計の前に行う大事なこととは
建物を造るためには基礎をまず作りますが、その基礎の設計の前には、様々なことを事前に調べます。
基礎工事の設計の前に行うことについて、まずご紹介します。
1.地盤調査を行う
まず、建てる前には地盤調査を行うことが必要です。
建物の荷重を支えるのに耐えられる地盤なのかや、荷重で沈下するのに抵抗する力(地耐力)を持っているのかについて調べます。
地耐力を調べることは、建築基準法で定められていて、阪神・淡路大震災後の2000年から義務となっています。
そして、その地盤調査のためには、ボーリングやSWS試験(旧 スウェーデン式サウンディング試験)、平板載荷試験などが行われるようになっています。
マンションの建設などではよくボーリングが行われ、また調査機で貫入試験をするSWS試験は広く行われているものです。
また、平板載荷試験は、基礎に見立てた小さな鋼板に重量をかけて沈下量を測定します。
こうした実際の地盤調査を行った結果を元に、その地域の地盤データなども含めて多角的な地盤の判断が行われます。
判定によっては、地盤沈下の恐れがあれば地盤改良を行うことが決められるでしょう。
2.基礎のサイズを決める
そして、地盤調査をしたら、次に基礎のサイズを決めます。
基礎伏図(きそふせず)と呼ばれる基礎の設計図に細かく書かれていきます。
建物に必要な基礎梁、基礎柱などの仕様や配置が細かく書かれ、建物が沈下を起こさないように、傾かないようにしっかりと計算されていきます。
また、基礎には「直接基礎(ベタ基礎や布基礎、独立基礎)」と「杭基礎」がありますので、基礎の種類によっても基礎伏図の書き方が変わってきます。
基礎伏図を書く場合には、基礎梁の構造物が基礎のサイズとなります。
基礎のサイズは、地盤の固さや深さによって変わるのが特徴です。
基礎工事の設計後にチェックすべき大切なこととは
基礎工事の設計を行った後に、チェックすべきことについてもご紹介していきたいと思います。
実際に作られる基礎と設計図の基礎伏図を確認しておくことが大切ですので、次のことをチェックするといいでしょう。
1.基礎の幅・高さ・深さが設計図通りかを確認
基礎をチェックする際には、基礎の幅、高さ、深さが設計通りになっているのかをチェックすることが必要です。
建築基準法や公庫の耐久基準・住宅性能表示に基づいて次のようなことが決められていますので、チェックしてみるといいでしょう。
基礎の最上部の幅が12cm以内になっているのか、
基礎外側の地盤面から基礎最上部までの髙さが30cmもしくは40cm以上になっているのか、
基礎内側の基礎面から基礎最上部までの髙さが基礎外側よりも5cm低くなっているのか(布基礎の場合は底盤の幅45cm以上、厚さ15cm以上)、
地盤面から捨てコン上面までの深さが24cm以上、もしくは基礎の高さと合わせて64cm以上となっているのかをチェックしてください。
2. 地縄張りを確認
また、基礎工事の前に行われる地縄張りの確認も大切です。
地縄張りでは実際の建物の位置を確認することができます。
建物の形や実際の向きのイメージをつかむことができるでしょう。
隣地境界線や家の周辺のスペースの空き具合などが設計図と同じようになっているのかをチェックしてください。
地縄張りは、建物の設計のイメージがつかめる貴重なものですので、この時点できちんと見ておくことが大切です。
3.アンカーボルトの埋め込み位置を確認
そして、いよいよ基礎工事が始まったら、基礎工事では重要な役割を持つアンカーボルトも確認してください。
基礎と基礎上部に載せる土台を繋ぎ留めるのがアンカーボルトで、土台の繋ぎ目や柱の下に必ず設置されています。
基礎のほぼ中央にまっすぐ埋め込まれているかを確認する必要があります。
またアンカーボルトの間隔が2.7cm以内かをチェックするといいでしょう。
4.鉄筋の本数やかぶりをチェック
鉄筋は基礎の強度に大切な役割を持ちます。
鉄筋とコンクリートで基礎が強固なものになりますので、鉄筋の確認も大切です。
鉄筋の本数が設計通りになっているのかを実際にチェックする必要があるでしょう。
また、鉄筋が地盤面から6cm以上、型枠と鉄筋の間が4cm以上かを確認してください。
しっかり鉄筋にコンクリートがかぶっているのかことが大切です。
鉄筋がむき出しになっていると錆びてしまいますので注意が必要です。
基礎工事の設計は地盤を考えて行われるため設計後のしっかりしたチェックが大切!
基礎工事の設計を行うために大事なことと設計後のチェックで大切なことをご紹介しました。
基礎工事の設計を行うための地盤調査については、きちんとした流れで行われているかを確認することが大切です。時には地盤改良が必要な時もあります。
また、その調査結果に基づいて、地盤の強度に合わせた基礎の設計も大事です。
それによって、基礎の種類も変わってくるでしょう。
また、基礎の幅・高さ・深さなどはあまりチェックする機会がないかもしれませんが、建築基準法や公庫の耐久基準・住宅性能表示に基づいて行われているのかがとても重要です。
そして、基礎工事においては、設計通りにきちんと行われているのかを、その都度細かな箇所を見ていくことが大切なことです。
せっかくきちんとした基礎の設計が行われていても、それが守られていないことも稀にあります。
その時には危険な建物になってしまいますので、基礎の設計の確認方法についても詳しく知っておくことで安心できます。
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